フィリピンは法的に離婚が認められていない数少ない国の一つです。
それでも、例外的に無効にする方法などもあるにはあるようです。
フィリピンで結婚するとはどういうことなのか、
とても重要なので今後フィリピンで結婚予定の方々は重々承知しておかなければなりません。
世界で離婚が認められていない国
2020年に差し掛かろうとしている時代に、
世界には未だに法的に離婚が認められていない国がいくつかあります。
私の住むフィリピンもその国のうちの一つ。
(ちなみにフィリピン以外ではカトリック総本山のバチカン市国のみだそうです。)
フィリピンは国教がローマ・カトリックのため、
一度結婚するといわゆる日本のような協議離婚は不可能となります。
フィリピンでの結婚が意味すること
私が妻と結婚した際もこちらの教会で挙式しましたので、
神の前で妻を一生愛すると誓いました。
つまり、カトリックの教義としては、
神前で一生を誓ったのだから離婚するなど言語道断なわけです。
結婚を無効にする「アナルメント」とは
このように原則離婚はできないフィリピンではありますが、
例外的に離婚に近い形にすることが可能です。
それは、結婚を最初からなかったことにする
=法的に無効「アナルメント:Annulment」にすること。
よく聞くアナルメントの例としては、
夫か妻いずれかの虐待などで一緒に生活を続けるのが困難な状態などがあげられます。
しかし、裁判プロセスが複雑なうえ、判決が下るまで2年以上かかるケースが多く、当然それだけお金もかかります。アナルメントの決着には長い道のりと金銭的負担を覚悟しなければなりません。
再婚も認められていない?
このように、アナルメントという例外的措置はあるものの、
基本的にフィリピンでは再婚も認められてはいません。
ちなみに、再婚を希望する場合は再婚予定の教会の掲示板にその旨が1ヶ月ほど掲示され、周囲からの異議申し立てがなければ晴れて再婚が認められるというプロセスを踏まなければなりません。
(初婚時も同様の掲示プロセスがあり)
実際に教会に公開される用紙。異議のある人は教会へ申し出でよとの記載。
まとめ
このようにフィリピンで結婚するって先々の離婚の可能性を考えるとかなり面倒くさいです。
フィリピン以外のカトリック国(イタリアなど)でも昔は認められていなかったケースはありますが、現在ではすでに制度として確立している国も多いです。
私達夫婦も今後どうなるかわかりませんので、「離婚」という選択肢があるとないとでは大分違ってくると思うのです。
今後フィリピンのカトリック教会も離婚に関して寛大になってほしいと切に願うばかりです。
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